もっとも原初的なしくみは、地面に穴を掘ってそこに柱の根本を埋めこむ掘立て柱です。縄文時代の遺跡である三内丸山の巨大構造物や弥生時代の遺跡である吉野ヶ里の櫓など、掘立て柱です。つまり電柱と同じしくみです。この掘立て柱は、なかなか効率的なのですが、いかんせん長もちしません。土に埋めこまれた木は、きわめて速く腐食します。伊勢神宮のように、最良の木材を使ってさえ、無処理では二〇年もちかねるのです。仏教の伝来とともに入ってきた仏教建築では、柱は礎石の上に立っています。
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この柱が太ければ、「転倒復元力」という効果を発揮して、あるていどの水平力に耐えることができます。この効果だけですべての水平力に抵抗するには十分でなかったとはいえ、伝統構法の建物が、地震や風にあるていど抵抗してきたのは、転倒復元力の効果によるところが大きかったといえます。また伝統構法でも土壁があれば、この壁が地震や風に対して大きな抵抗力を発揮してくれます。