床暖房とひと口に言っても、温水式、オイル式、電熱式など各種あります。いずれも一長一短ですから、それぞれの生活の仕方できめることです。しかし、使用に当ってもっとも簡単なのは電気、もっとも故障が少ないのも電気です。この床暖房は、死亡事故の多い浴室にもとり入れることができます。私の知人の父親が八十五歳を迎えた日、主治医の先生が、私の知人に「明日からお父さんを最初にお風呂に入れないで下さい」と言われたそうです。その理由は、床のタイルが冷え切っているからです。裸で入ると老人には悪いというわけです。しかし、知人と知人の母親は「だれがお父さんに言うの?私はいやよ」とお互いに頭をかかえたと言います。知人のご主人も、そうなると最初にお風呂に入る役まわりになってしまうので、「僕はいやだよ」と言うのだそうです。とうとう困り果てて電力会社に相談した結果、浴室のタイルの下にも電気床暖房ができることがわかりました。もちろん、温水の床暖房も可能です。したがって、私の知人の父上は今も家族の中で最初に入浴しているというわけです。浴室のタイルがホカホカしているのは、気持ちの良いものです。「ムツゴロウ」の畑正憲さんも浴室のフロアヒーターのご愛用者で、お風呂で腹ばいになって碁を打つのが最高のストレス解消法だそうです。身体の温度条件からみると、健康な大人でも裸になると15℃以下では寒さを感じるけれど、17℃くらいならば、それほど寒さを感じないということです。しかし、高齢者は前にも述べた通り、寒さに対応できないので、少し高い温度にしておきたいものです。このように浴室だけではなく、トイレにも暖房便座だけではなく、温風暖房器を設置することが大切です。
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