住宅メーカー二社でかなり対処方策に差が出ているのは、浴室の床の処理であろう。A社のモデルでは、洗面所から浴室まで、すべての床レベルを平らにしている。浴室の洗い場で流される水は、入口ドアの手前のクレーデインクのところで捕捉され、あふれることはない。一方、B社のモデル住宅では、浴室洗い場のレベルは少し下がっており、段差の存在は必要に応じてすのこを持ち込むことで対処される。これはベターリビング(BL)仕様の高齢化対応浴室ユニットの基本的な考え方に相当する。この浴室の床は、指針案に組み込まれた中ではもっとも処理がむずかしい中身であり、経済性や実用性をどう評価するかで、選択された方針が異なったものである(最終的に建設省から出された指針では、緩和規定はこれよりもっと甘いものになってしまった)。コストについては、採用する要件項目の選択によってかなり左右されるが、おおまかにいえば、基本のみなら総額でほぼ三〇〜五〇万円の上乗せ、推奨まで含めれば二〇〇万円と算定された。この程度のコストで将来の致命的な欠陥を避けられるとすれば、安いものではなかろうか。
(参考)
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