夕食の時に、ダンパーのことを子どもたちに話した。小学五年生の長男は「おっ、それはおもしろそうだ。ちょっとやってみよう!」と外に飛び出していった。そしてすぐに戻ってきて、「冬には、冷たい風を床下に入れないのは当然だよね」と言った。すると小学六年生の娘が、「何でそんな当たり前のことが、今頃になって問題になるの?」と聞いてきた。「あなたたちが生まれた家は、換気孔が開いたままたったし、隙間だらけだったから、とっても寒かっか。
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どこからともなく隙問風がひゅうひゅうと入ってきてね。お母さんね、夜中に起きてあなたたちにおっぱいをあげるのがつらかった。わずか十一〜二年前のことなのよ。だから今年の冬が楽しみなの」そんな会話をしているうちに十一月に入り、朝晩は急激に冷え込むようになってきた。近所の人との会話の中に、「寒くなってきましたね。うちは暖房機をつけましたよ」というようなことばが聞かれるようになった。たしかに、それまでに暮らした家は、その頃には朝晩は暖房機を使用するのが当たり前たった。しかしわが家は、まだ暖房機を一台も必要としなかった。それでも玄関のドアを開けると、その瞬間からホワーっとした何とも言えない暖かさが体全体を優しく包んでくれた。それは、新築したばかりの友達や親戚の家に行っても感じることがないものだった。寒い日に、子どもたちは学校から帰ってきて玄関に入ったとたんに「ウワー、あったかい!」と叫んだ。